絶対収益率とは?絶対収益率と収益率の違い
絶対収益率とは、口座が確定させた利益を、口座に入れたお金と比べて測る指標です。決済済みの純損益を入金総額で割り、パーセンテージで表します。時間加重の数字とは違い、資金がいつ入ってきたかの影響を取り除こうとはしません。ShowMyTradesでは、絶対収益率と表示されている行がこれにあたります。
仕組み
使う数字は2つで、どちらも口座自身の履歴から取ります。
絶対収益率 % = 決済済みの純損益 / 入金総額 × 100
決済済みの純損益 = すべての決済済み取引の Σ (利益 + スワップ + 手数料)
入金総額 = 口座に入金されたすべての入金額の Σ
ここから3つの性質が導かれます。どれも、他人のページを読むときに大切なポイントです。
- 分子はコスト控除後。決済済みの取引はすべて、手数料とスワップを反映したうえで計算に入ります。つまりこの数字は、ブローカーに支払う前の見かけの成績ではなく、口座に実際に残った金額です。
- 数えるのは決済済みの取引だけ。保有ポジションの未実現損益は含みません。数字が動くのはポジションを決済したときで、相場が不利に動いたときではありません。
- 分母は初期残高ではなく、すべての入金。5回に分けて入金した口座なら、先週入った分も含めて5回分すべてが入ります。出金はどちらの項にも現れないため、利益を引き出しても、割合が上がることも下がることもありません。
絶対収益率と収益率を並べて読む
すぐ上の行にある収益率は、時間加重収益率です。決済済みの取引1件ごとに、その純損益を直前の残高で割った係数が1つでき、それらを掛け合わせます。入出金は残高を動かしますが、それ自体が係数を生むことはありません。
ここから厳密な結論が出ます。一度だけ入金し、その後は追加入金も出金もしていない口座では、係数の積は最終残高を入金額で割った値、つまり1 + 絶対収益率になります。2つの行には同じ数字が表示され、資金が動いて初めて食い違います。
$10,000を入金して$2,000の利益を出すと、どちらの行も+20.00%です。続けて$10,000を追加入金し、さらに$2,000の利益を出したとします。絶対収益率は$4,000 / $20,000 = +20.00%。収益率は1.20 × (1 + 2,000/22,000) − 1 = +30.91%。2回目の$2,000は、これまでに入れたお金の全額ではなく、それを稼いだ時点の残高$22,000と比べて測られるからです。
どちらも間違いではありません。絶対収益率は「投じたお金に対して口座がどれだけのリターンを生んだか」に、収益率は「そのお金をどれだけうまく運用したか」に答えます。規模の違う口座同士をきれいに比べられるのは、後者だけです。
なぜ重要か
この非対称性は一方向にしか働きません。そこが役に立つ点です。不調な月のあとに穴埋めの入金をしても、絶対収益率は上がりません。新しいお金は分母にしか入らないので、入金した瞬間に割合は下がり、取引でしか元に戻せません。そのため、入金するだけで作れてしまう急角度の残高チャートより、ごまかすのが難しい数字です。
同じ仕組みが、そのまま限界にもなります。うまくいき始めてから資金を増やした口座は、すべての取引が良くても低い数字になります。分母の大部分が、取引の大部分よりあとに入ってきたからです。2つの行は必ずセットで読み、片方だけで判断しないでください。
実データから見えること
以下の数字はShowMyTradesで公開されている口座のもので、トレーダー全体のものではありません。ここでは、入金が1回きりということはまれです。699人のユーザーが複数の口座を運用しており、429人が複数のブローカーで口座を持っています。口座の間で動かしたお金は、移動先では新しい入金として届き、その口座の分母を永久に大きくします。
取引履歴のある公開口座(2026年8月時点、同期済みの取引15,436,464件から算出)では、時間加重収益率の中央値は+3.2%、その基準でプラスになっている口座の割合は63.0%です。2つの行が食い違っている口座では、その差が測っているのは資金の出し入れの履歴だけで、ほかには何もありません。
ShowMyTradesで確認できる場所
絶対収益率は口座統計パネルの2行目で、収益率のすぐ下にあります。公開されているすべての口座ページに表示され、そのページをほかのサイトに埋め込んだときのフルダッシュボードのウィジェットにも表示されます。パネルはブロックを罫線で区切っていますが見出しはないため、収益率、絶対収益率、平均日次リターン、平均月次リターンが最初の4行として並びます。
計算の材料になる2つの数字も、同じパネルの下のほうにあります。分子にあたるのが損益で、口座通貨での決済済みの純損益です。分母にあたるのが入金で、その横に出金も並んでいます。何が引き出されたかを確認でき、それが割合を動かしたのかと迷う必要もありません。動かしてはいません。
この値はブラウザー上で計算しているわけではありません。口座の同期済みの履歴からShowMyTradesの統計サービスが算出し、同期のたびに更新します。公開ページ、持ち主のダッシュボード、ウィジェットのどれにも、同じ数字が使われます。
よくある誤解
- 「保有ポジションも含まれている」:含まれていません。含み損益は同じパネルの有効証拠金の行に表示され、絶対収益率に入ることはありません。
- 「出金したら下がった」:下がることはありません。出金は分子にも分母にも含まれないからです。
- 「絶対収益率が大きいほどトレードがうまい」:口座同士を比べるなら、そうとは言えません。この数字は、お金がいつ入ってきたかも記録しているからです。まったく同じ戦略でも、一度だけ入金した口座と毎月追加入金した口座では、同じ数字にはなりません。
ページ上のほかのすべての数字とあわせてこの行をどう読むかは、取引口座ダッシュボードの見方を参照してください。
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