EAの偽りの成績を購入前に見抜く方法(2026年版)
🤖 買おうとしているのはバックテストではない
EA(エキスパートアドバイザー)の販売ページに載っているのは、たいてい3つです。ストラテジーテスターのレポート、収益率のグラフ、そして価格。どれも運用実績ではありません。
問うべきなのは「これは詐欺か」よりも、もっと具体的なことです。このロボットは、自分のブローカーのリアル口座で、ページに書かれているとおりに動くのか。この問いに耐えられないEAがほとんどです。販売者が一度も嘘をついていなくても、そうなります。数字が、自分では再現できない条件のもとで作られているからです。
このガイドで扱うのは、EAの売り方に特有の問題です。現実には起こりえなかったバックテスト、二度と繰り返さない過去に合わせて調整されたパラメーター、なめらかな線の下に隠れたロット数の推移、そして12口座のうちの1つにすぎなかった勝ち口座。シグナルや運用委託口座については、宣伝されるトレード成績を検証する完全ガイドをお読みください。
以下の基準値はすべて、2026年8月時点のShowMyTradesのデータベースから取ったものです。連携口座は1万以上、同期済みの取引は1,540万件で、中央値はどれも取引履歴のある公開口座で計測しています。表しているのはここで公開されている口座で、トレーダー全体ではありません。それでもブローカーと同期した実際のデータなので、ある主張が分布の外にあるかどうかを見極めるには十分です。
📉 バックテストと実運用:その差こそが商品
バックテストは仮説です。リアル口座は証拠です。両者の距離は、どんなEAについても最も多くを語る情報であり、販売ページが最もぼかそうとする部分でもあります。
ほとんどは3つの日付で決まります。販売中のバージョンのEAがリリースされた日、リアル口座が取引を始めた日、そしてバックテスト期間が終わる日です。意味があるのは、そのリリースの後の実運用だけです。それより前のものはすべて、答えをすでに知っている過去に合わせて作られた戦略です。
次に、2つが同じ実験かどうかを確かめます。銘柄、時間足、setファイル、通貨、ブローカーの種類は同じでしょうか。バックテストは1銘柄なのに、リアル口座では4銘柄を取引している。販売者がよく使う手です。
| 販売者が見せるもの | 求めるべきもの | 決め手になるもの |
|---|---|---|
| ストラテジーテスターのレポート | 同じsetファイルで動く、ブローカーと連携したリアル口座 | 販売中のバージョンが出た後に始まった実運用 |
| ターミナルのスクリーンショット | 同期された履歴が途切れずに続く公開URL | スクリーンショットは画像であって、記録ではない |
| 「認証済みの成績」へのリンク | データがブローカーから読み取り専用で取得されているか | 認証済みと未認証の運用実績の違い |
| 6週間分の実運用成績 | 最悪の月を含む12か月 | 戦略が乗り越えたドローダウンの1サイクル |
🎛️ カーブフィッティング:設定が最初から答えを知っている
20個の入力と5年分の履歴を最適化ツールに渡せば、利益の出た組み合わせが必ず見つかります。それは発見ではなく、ただの算数です。出てきた結果は過去を完璧に説明し、何も予測しません。
見分けるポイントは実践的なものです。
- 入力が多すぎる。しっかりした考え方なら、パラメーター4、5個で成り立ちます。20個となると、戦略ではなく探索です。
- 妙に細かい値。利確37pips、損切り113、フィルター62.5。ほどよく丸い数字は理屈から生まれ、こうした数字はグリッドサーチから生まれます。
- テスト期間が最適化の終わりと同じところで終わっている。そのレポートは、もう終わった試合のスコアボードです。
- もろさ。別の年で同じバックテストを、さらに各パラメーターを10%ずらしたバックテストを依頼してみてください。頑健なシステムは成績が少し落ちるだけです。過去に合わせ込んだシステムは崩れます。
どの期間で設定を見つけ、どの期間に手を付けずに残しておいたのかを販売者が答えられないなら、アウトオブサンプルのテストは行われていません。
🧪 ティックの問題:「モデリング品質99%」の本当の意味
MT4のストラテジーテスターに出るモデリング品質の数字は、テスターが小さい時間足のデータから補間して、バーとバーの間のティックをどう生成したかを示すものです。そのティックが、ブローカーが実際に配信した値動きに似ているかどうかは教えてくれません。質の悪い履歴で作った99%のレポートは、間違った価格について99%正確なだけです。
それよりも、標準設定のバックテストが黙って前提にしていることを見てください。固定スプレッド、手数料なし、スワップなし、スリッページなし、リクオートなし、部分約定なし、指標発表時のスプレッド拡大なし、即時約定。どれもトレーダーに有利で、現実とは逆を向いています。
コストは誤差ではありません。ここの公開口座全体で、トレーダーは1,724,575ロットに対して手数料$4,782,670とスワップ$862,547を支払っています。スワップが発生している口座のうち、86.3%は差し引きでスワップを支払っています。資金調達コストが、来る月も来る月も不利に働いているのです。手数料ゼロでバックテストしたスキャルピングEAと、自分のブローカーの手数料で動かす同じEAは、別の商品です。そして利益が出るのは片方だけです。
標準設定のバックテストではこの線はゼロになっています。実際には、ポジションが当たっても外れても課金されます。
ブローカーの実際のティック履歴を使うMT5のテストは確かに改善ですが、それでも1つのブローカーの履歴にすぎず、自分の約定までは再現できません。固定スプレッドでコストゼロのバックテストはマーケティング用の素材として扱い、差額はFX計算ツールとその使い方ガイドで自分で見積もってください。
🎰 マーチンゲールの痕跡はロット数に表れる
エクイティカーブからマーチンゲールを読み取るのは、時間のかかる方法です。ロット数を読むほうがずっと速く済みます。
カスタム分析で口座を1つの銘柄に絞り込み、取引テーブルの数量の列を上から読んでいきます。0.01、0.02、0.04、0.08。どのポジションも、前のポジションが含み損を抱えたまま建てられている。ページでどう呼ばれていようと、それはナンピンです。「スマートリカバリー」「グリッドバランシング」「アダプティブ・エクスポージャー」など、呼び名はさまざまです。
勝率も相場も同じ。2つの口座を分けているのは、1分もかからずに読める1つの列です。
確認の方法は4つあり、どれも数分で読めます。
- 有効証拠金と残高。残高チャートには2本の線が一緒に描かれます。差が開いたままなら、負けポジションを決済せずに持ち続けているということです。
- ドローダウンと残高ベースのDD。どちらも口座統計パネルにあります。前者が後者よりはるかに大きいなら、損失は保有中のポジションの中にあります。
- Zスコア。プラットフォームはこれをランダム性の指標として読みます。ゼロに近ければ勝ちと負けはランダムに来ており、プラスでもマイナスでもゼロから遠ければ、連続して来ています。グリッドは、解消されるまでに長い連敗を生みます。
- 保有ポジションのタブ。1つの銘柄に何十ものポジションが同時に建ち、すべて赤字なら、それはサイクルの途中にあるグリッドです。
では、販売者がうたうリスクと現実を比べてみましょう。公開口座全体では次のとおりです。
| 到達した最大のドローダウン | 口座の割合 |
|---|---|
| 5%未満 | 38.5% |
| 20%超 | 38.2% |
| 50%超 | 17.6% |
ドローダウンの中央値は9.7%です。公開口座のほぼ5つに1つは、ドローダウンが50%を超えたことがあります。しかもこれらの口座は自動売買の比率が高く、自動売買の割合の中央値は99%、口座の53.9%は90%以上が自動売買です。ロボットは人間より安全なわけではありません。速いだけです。
表の1行目をよく読んでください。これらの口座の38.5%は、5%を超えて落ち込んだことが一度もありません。つまり、ドローダウンが小さいこと自体は何の証明にもなりません。珍しいのは、小さなドローダウンと大きなリターンがそろっていることです。最大ドローダウン5%で年200%をうたうEAは、この分布のほとんど誰もいない一角にいると主張しています。本当である可能性はあります。ただし、証拠が必要です。
販売ページを読む前に、この形を頭に入れておいてください。販売者が「自分はこの外側にいる」と信じてほしがっている母集団です。
🎭 デモ、セント口座、リセット、そして12口座のうちのベスト
ありふれた成績を販売ページに仕立てる衣装替えが4つあります。どれも、数字を1つもでっち上げる必要がありません。
リアルに見せかけたデモ。デモの約定は甘くなります。それも、リアルの約定が痛手になる場面、つまり市場が開く瞬間、指標発表の最中、窓を開けて飛ばされる損切りでこそ甘くなります。完璧なデモのカーブは優位性を模擬しているだけで、証明してはいません。ShowMyTradesでは、リアル口座かデモ口座かの表示を、ブローカーが報告する情報(口座の取引モードと接続先のサーバー)から決めています。そのため、公開する人がラベルを選ぶことはできません。販売者自身のサイトでは、選べてしまいます。
セント口座。セント建ての利益は、実際の100倍に見えます。見出しの数字ではなく、ヘッダーの通貨と残高を確認してください。
リセット。数か月ごとに最初からやり直している記録は、失敗を消した挑戦の連続です。見分けるポイントは、主張している履歴の長さと口座の作成からの期間の食い違い、月次リターン表の空白、そして戦略自身の最悪の月より小さいドローダウンです。
12口座のうちのベスト。同じEAを少しずつ違う設定で12の口座で動かし、うまくいった1つだけを公開する。数字はすべて本物なのに、見せ方は嘘です。でっち上げがいらないぶん、こうした選別はEAの不誠実さとして最もよくある形です。
ロボットを動かしている口座は、止めたものも含めてすべて見せるよう求めてください。ここでは、トレーダーの公開プロフィールに、公開している口座とポートフォリオがすべて並びます。各口座ページからはそのトレーダーのほかの口座にリンクがあり、ポートフォリオは複数の口座を1本のカーブにまとめ、ドローダウンもそのまま残します。
誠実なプラットフォームが伝えられる範囲を決める境界線が1つあります。どのEAが口座で動いているかを推定したり名指ししたりすることは一切ありません。ロボットごとのページやランキングも作りません。マジックナンバーとそのラベルは口座の所有者のもので、所有者は自分の戦略に名前を付け、その内訳を公開するかどうかを選べます。こうして、証明の責任はあるべき場所に置かれます。販売者が自分の口座を見せるか、さもなければ判断材料は何もないということです。
4つすべてを一度に見抜く質問があります。最悪だった月に動いていた口座を見せてください。隠すことのない販売者なら、リンクで答えてくれます。
📐 「並外れた」を信じる前に「普通」を知る
基準がなければ、主張の良し悪しは判断できません。履歴のある公開口座から取った、ShowMyTradesの基準を示します。
| 指標 | 中央値 | 使い方 |
|---|---|---|
| 時間加重収益率 | +3.2%(63.0%がプラス) | 2四半期の利益はサンプルであって、優位性ではない |
| 最大のドローダウン | 9.7% | 収益率の主張は、必ずドローダウンと並べて読む |
| プロフィットファクター | 1.28(100件以上で1.29) | 100件以上の取引を条件にしてもほとんど変わらない。中央値の数倍なら疑ってかかる |
| 勝率 | 68.8% | 高い勝率はありふれていて、それだけでは何も証明しない |
| シャープレシオ | 0.05 | なめらかなリターンは、販売ページが思わせるよりずっと珍しい |
| 決済済み取引 | 1口座あたり171件 | おおむね100件を下回ると、統計は飾りにすぎない |
| 保有時間 | 2.4時間 | 説明されている戦略と合っているかを確かめる |
これらの口座は自分で選んで公開されたものなので(人は見せてもいいものを公開します)、どちらかといえば、数字は現実より良く見えています。そして、最も強い信号はめったにありません。1万以上の連携口座のうち、運用実績認証済みは65口座、取引権限認証済みは264口座です。どちらも所有者が自分から手続きをしなければ得られません。だからこそ、求める価値があります。
🛠️ ShowMyTradesのページで行う10分チェック
販売者がここで口座を公開しているなら、ここまでの内容はすべて数クリックで確認できます。それぞれの場所は次のとおりです。
| 見る場所 | わかること |
|---|---|
| 口座ヘッダー | リアル口座かデモ口座か、運用実績と取引権限のバッジ、プラットフォーム、ブローカー(ツールチップにサーバー名)、通貨、レバレッジ、自動売買または裁量トレードの割合 |
| 口座統計 | 収益率、絶対収益率、平均日次リターン、平均月次リターン。ドローダウンと残高ベースのDD。残高、有効証拠金、最高残高、損益、入金、出金。作成日は情報アイコンの中 |
| チャート | 収益率、残高、損益、取引ごとの収益率、ドローダウン。残高のビューは有効証拠金と残高を一緒に描くので、持ち続けている負けポジションがそこに表れる |
| 月次リターン | 赤字の月、空白、そして最高の月ではなく最悪の月 |
| 詳細統計 | プロフィットファクター、シャープレシオ、Zスコア、期待値、AHPRとGHPRの比較、合計ロット数、手数料合計、スワップ合計、平均保有時間。曜日別、時間帯別、保有時間の内訳も |
| 項目別統計(銘柄別) | 銘柄ごとの集中度。所有者が自分のラベルを公開していれば「マジックナンバー別」タブも |
| 取引テーブル | 注文番号、銘柄、数量、S/L、T/P、pips、総損益、保有時間、スワップ、手数料、マジックナンバー、コメント。保有ポジションと決済済み取引はタブが分かれている |
| カスタム分析 | 期間、銘柄、マジックナンバー、売買方向、曜日、時間帯、ロット数、損益の範囲、保有時間、コメントで絞り込み。絞り込んだ取引だけで、すべての統計を再計算する |
所有者は、ロット数、コメント、損切り・利確の水準、メモ、さらには保有ポジションや決済済み取引の一覧そのものを非表示にできます。それ自体は正当なことですが、同時に1つの情報でもあります。販売者が何を隠したかに注目してください。各モジュールの説明は取引口座ダッシュボードの見方にあります。
そのうえで、次の順に確認し、明らかな不合格が1つ出た時点でやめます。
- リアルかデモか。ヘッダーの口座タイプのバッジを読みます。デモならそこで終わりです。
- 口座の古さ。作成日と、主張している履歴の長さを比べます。
- 2つのドローダウン。ドローダウンと残高ベースのDDを並べて読みます。差が大きければ、含み損のポジションを抱えています。
- 月次リターンの表。長い履歴で赤字の月が1つもない、あるいは説明のつかない空白があるなら、損失は別の場所にあります。
- 詳細統計。中央値1.28の数倍のプロフィットファクターや、平均利益よりはるかに大きい平均損失には、説明が必要です。
- コスト。手数料合計とスワップ合計を損益と比べます。自分でもリアル口座でテストするなら、ロット数はロット計算ツールで決めてください。
- ロット数の推移。カスタム分析で1つの銘柄に絞り込み、数量の列に倍々で増えていく取引量がないかを読みます。
- 保有ポジション。数を数えます。1つの通貨ペアに多数のポジションがあり、すべて負けているなら、サイクルの途中にあるグリッドです。
- 直近の期間。カスタム分析で期間を90日に設定します。優位性は残っていますか。
- ほかの口座。トレーダーが公開しているほかの口座を開き、それから公開していない口座も見せるよう求めます。
10分問いただしても、ブローカーと同期したリアル口座のURLを販売者が出せないなら、答えはもう出ています。
❓ よくある質問
バックテストにはまったく価値がないのですか?
いいえ。アイデアを裏づけるためではなく、ふるい落とすために役立ちます。きれいなバックテストで失敗する戦略は見込みがありません。合格した戦略は、フォワードテストに進む資格を得たにすぎません。
販売者の口座に認証バッジが付いています。それなら安心ですか?
安心に近づきはしますが、安全ではありません。認証が示すのは、データが本物で、公開している人がその口座を管理しているということです。次の相場環境で戦略が生き残るかどうか、それが12口座のうちの1つではないかどうかについては、何も語りません。認証済みと未認証の運用実績の違いと、この言葉が実際にどこまで意味を持つかを説明した認証済みの運用実績が証明するものをご覧ください。
EAがマーチンゲールを使っていて、それを明かしている場合は?
明かされたリスクは、隠されたリスクよりましです。保有している間に過去最悪の流れが繰り返されると想定し、まずドローダウン計算ツールでそのシナリオを試算してください。
購入前に自分でEAをテストできますか?
動作の仕組みはデモ口座で確かめ、約定はブローカーが認める最小ロットのリアル口座で確かめてください。デモでわかるのは「注文が執行されるか」です。「自分の価格で執行されるか」に答えられるのは、リアルのお金だけです。
EAを販売しています。成績をどう証明すればいいですか?
リアル口座を連携して公開し、2つのバッジを取得してください。手順は取引口座を認証する方法にあります。公開ページがあれば、ここに挙げた疑問のすべてに、購入者が口にする前に答えられます。
🔗 関連ガイド
- 宣伝されるトレード成績を検証する完全ガイド:シグナルと運用委託口座を見極めるための手順書
- 取引口座ダッシュボードの見方:口座ページのすべての指標を解説
- 認証済みと未認証の運用実績の違い:バッジが証明すること、証明しないこと
- 取引口座を認証する方法:自分の口座で2つのバッジを取得する
- トレード成績を記録・分析する完全ガイド:ロボットを実運用に移したら何を記録するか
販売者を正しい方法で確かめてください。「公開口座を探す」ページにある口座は、どれも実際に動いている、ブローカーと同期した公開口座で、ドローダウンも載っています。EAを販売しているなら、口座を無料で連携して、成績に語らせてください。